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伝統文化ギャラリー

機関誌「伝統と文化」

ポーラ伝統文化振興財団の活動や伝統文化に対する考え方を、現場取材を通じてご紹介している機関誌です。年一回発行し、全国都道府県の教育委員会、主要図書館、大学などへ寄贈しています。

皆様の利便性に配慮し、「伝統と文化」40号からは、デジタルブック化をやめて、本誌をお送りしています。下記のメールにてお申込みできます(42号無料・送料無料)。
また、web版 機関誌「伝統と文化」のご紹介では、本誌の概略をご覧いただけます。

※尚、1~34号に関しましては、引き続きご希望の方へ頒布いたします(在庫切れの号もございますので、ご了承ください)。1~34号のご購入はこちら
※35号以降は、頒布は行っておりませんので、ご了承ください(35~39号はデジタルブックでの閲覧ができます)。

web版 機関誌

「伝統と文化」42号のご紹介
2019年1月1日発行
【目次】
【本誌42号のお申込み】

本誌をご覧になりたい方は、下記の必要事項をご記入の上、メールでお申込みください。(お一人様一冊限り)

  • お申込みメールアドレス:info@polaculture.or.jp
  • ① 件名:「機関誌42号申込み」
  • ② 記入事項:
  • ・ 送付先郵便番号
  • ・ 送付先住所
  • ・ お名前
  • ・ お電話番号
※機関誌をお申込みいただきました際の個人情報は、機関誌の発送、本件に関するお問合せ、当財団からの催し物のご案内のみに使用いたします。
※web版機関誌「伝統と文化」では、本誌の内容を抜粋してご紹介します。

【特集】京舞に心よせて

京都五花街のひとつ祇園甲部で、江戸時代から受け継がれてきた「京舞井上流」。2020年、東京オリンピック開催で、外国人観光客も増えつつあるなか、日本の伝統芸能のあらゆる要素が凝縮された京舞の魅力をどのように伝え、次世代へと受け継いでいくのか。家元の五世井上八千代さんと、娘の安寿子さんに伺いました。

Image「都をどり 第一景 <置歌>」
(写真提供:祇園甲部歌舞会 撮影:林フォート)

京舞とは

京舞が誕生したのは江戸時代中頃。近衛家に仕えた初世八千代に始まり、その姪で、能楽や人形浄瑠璃を取り入れた二世へ。さらに「都をどり」を始めた三世、現在の家元である五世の祖母でもあった四世井上八千代へと、女性たちによって受け継がれてきました。
能楽や、人形浄瑠璃などの影響を受けながらも、独自の様式美を追求してきた京舞。その特徴を五世八千代さんは「日本人は、桜が咲いていない時期にも桜を愛でることができる“心眼”のようなものがあります。そのような心持ちで想像力を働かせてご覧になるなかで、心をよせていただければ、長く楽しんでもらえるのではないかと感じています」と説明します。

Image「雪女王一途恋」の一場面
(写真提供:祇園甲部歌舞会 撮影:林フォート)

女性たちが紡いできた京舞井上流
久保田 敏子

京舞井上流は、江戸時代の初世井上サトから現在の五世井上八千代まで、5人の女性たちによって脈々と、歴史と伝統ある舞が受け継がれてきました。
初世は、御殿勤めで御所風の舞を身に付け、舞踊家として独立。二世は能の型と人形浄瑠璃の動きを取り入れて井上流の基礎を確立。三世は座敷舞だった京舞を「都をどり」など、舞台に乗せることに成功し、「祗園の井上流」を不動にしました。四世は人間国宝として数々の賞に輝き、京舞を世界にも知らしめた人物。その孫である現五世もまた芸術会員で人間国宝として京舞の振興に活躍し、その長女である井上安寿子も活躍しています。(敬称略)

久保田くぼた 敏子さとこ 略歴

大阪船場の生まれ。相愛女子大学音楽学部作曲学科卒。作曲を池内友次郎、音楽学を岸辺成雄、平野健次に師事。6歳6月より舞踊とピアノを皮切りに、地歌箏曲、長唄、山田流箏曲、雅楽、義太夫節などの稽古を重ねる。相愛女子大学、龍谷大学、奈良教育大学等を経て、平成12年度から新設された京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター教授。同所長を経て現在名誉教授。㈳東洋音楽学会会長、各種審議委員、審査委員など歴任。主著に『地歌箏曲研究』『点描 日本音楽の世界』『よくわかる箏曲地歌の基礎知識』など。

祇園の四季

京舞井上流の拠点である祇園甲部では、多くの芸妓・舞妓が日々、稽古に励んでいます。女性たちは、所属先である置屋に住み込み、見習い期間を経て舞妓になると八坂女紅場学園に入学します。舞の稽古や茶華道などで芸を磨き、20歳以上になると芸妓になります。
そんな芸妓・舞妓の祇園の一年には、新春の「始業式」から12月の「事始め」まで、春夏秋冬さまざまな行事があります。

Image(写真提供:祇園甲部歌舞会 撮影:林フォート)

凜として舞う

井上流の基本は、膝を曲げて御居処おいど(お尻)を下すこと。重心の取り方や摺り足にも、能の「型」を見るような、抑制された美しい身体表現があります。さらに表情はあえて作らない代わりに、あごの使い方や目の動き、指先を反らせるといった動きで心の機微を表現する点も特徴です。加えて、女性が表現できる柔らかさを生かすことも大事な要素になっています。

Image(撮影:土田ヒロミ)

京舞のこれから
パリ公演やバレエとの融合も

五世井上八千代さんは、京舞の新たな試みに積極的に取り組んできました。
オペラ「蝶々夫人」の振付や、バレエ「ボレロ」とのコラボレーションにも挑戦。2018年10月にフランス・パリで開催された「ジャポニスム2018」では人間国宝の富山清琴さんの地歌とともにパリの観客を魅了しました。
安寿子さんも、若い世代に広く京舞の魅力を知ってもらうため、京都外国語大学でも年に1度、京都の財界人に交じって「京都文化論」の講演を行うなどご自身のフィールドに根差した新たな取り組みを続けています。

五世井上八千代 略歴

Image
(写真提供:国立劇場)
1956年観世流能楽師九世・片山九郎右衛門(幽雪)の長女として生まれる。3歳から祖母・四世井上八千代に師事。
1999年日本芸術院賞受賞。2000年五世井上八千代を襲名。2013年紫綬褒章受章。2015年重要無形文化財保持者(人間国宝)認定。
2018年フランスより芸術文化勲章「シュヴァリエ」受章。

井上安寿子 略歴

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(撮影:林フォート)
1988年観世流能楽師九世観世銕之丞てつのじょうと五世井上八千代の長女として生まれる。2歳で四世と五世に師事。17歳で名取。2007年京都造形芸術大学入学、舞台芸術を学ぶ。2015年度京都市芸術新人賞、2016年伝統文化ポーラ賞奨励賞、2018年東京新聞舞踊新鋭賞 受賞。
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伝えたい 美・ひと

伝統文化ポーラ賞を受賞された方々の受賞後の活動についてご紹介します。

沖縄の自然と歴史が紡いできた、芭蕉布のこれから 喜如嘉の芭蕉布保存会

沖縄県大宜味村おおぎみそん喜如きじょの芭蕉畑で、「芭蕉布」の材料となる糸芭蕉が栽培されています。保存会の会長の平良たいら敏子さんを支えて活動する義娘で理事長の平良美恵子さんは、1反の布を織るのに200本の糸芭蕉が必要な栽培の大変さや、芭蕉布の今後を語ってくれました。
古くから沖縄全島であらゆる階層の人に着用され、各家庭で織られていた芭蕉布。敏子さんの祖父・平良真祥氏が地元の産業とし、太平洋戦争を経て敏子さんたちが芭蕉布復興の活動を始めました。
現在、制作する会員の高齢化や、和装文化の衰退などで厳しい環境ですが、海外の美術館が作品を所蔵し、沖縄の大学が芭蕉布のシンポジウムを開くなど、新しい風が吹き始めています。

※糸芭蕉:バショウ科の大形多年草。別名リュウキュウバショウ。葉柄を灰汁で煮て繊維を取り出し、沖縄特産の芭蕉布を織る。

Image平良美恵子さん

Image記録映画『芭蕉布を織る女たち-連帯の手わざ-』

喜如嘉の芭蕉布保存会(国の重要無形文化財 団体認定 ⁄工芸技術)

1974(昭和49)年、文化庁指定の「喜如嘉の芭蕉布保存会」が11名で発足。1984(昭和59)年に喜如嘉芭蕉布事業協同組合が結成され、通商産業省から伝統的工芸品の指定を受ける。昭和61年、作業場と展示を兼ねた芭蕉布会館が完成。会の会長である平良敏子さんは2000(平成12)年に「芭蕉布」で人間国宝となっている。

※芭蕉布会館の見学は、団体の場合は予約が必要。
〒905-1303 沖縄県大宜味村字喜如嘉454番地
TEL & FAX: 0980-44-3033
E-mail: bashofu@kugani.jp
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未来へつなぐSTORY

弊財団の助成先の方に、その成果のご報告と今後の課題について、
原稿をお寄せいただいています。

前近代東アジアにおける儀礼音楽の比較研究
お茶の水女子大学 基幹研究院人文科学系 准教授 戸川貴行

2019年は、新しい天皇にかわる年にあたっています。かつて前近代の東アジアでは、日本の天皇のほか、中国の皇帝、朝鮮半島の王など、3人の君主が存在していました。彼らは自らの支配の正統性をアピールするために、様々な儀礼を行いました。そのような場で演奏される音楽を「儀礼音楽」といいます。
日本は、大陸からもたらされた外来音楽を、自国を中心とした天皇儀礼の中に位置づけ直し、新たな儀礼音楽を創ったところに大きな特徴があります。
このような儀礼音楽について、歴史的背景を踏まえて総合的に考察する研究者はいませんでしたが、本事業ではそれを唐代史研究会、アジア史連絡会などの学会で報告し、実現することができました。その成果としては、日本を含めた東アジアをまたぐ横断的な研究となったと自負しています。

Image「明治維新150年奉祝 春の大祭」で行われた舞楽。
右方高麗楽「狛鉾(こまぼこ)」
(2018年4月28日、筆者撮影 於:明治神宮)

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TAKUMIの学び場

日本の伝統文化を次世代へとつなぐために、編集部が技術や理論などを学べるさまざまな機関を取材し、その概要や特色をご紹介していきます。

Vol.3 岩手県立大東高等学校 鹿踊部 鹿踊の伝承を通して、地域の伝統芸能を発信

岩手県立大東高等学校の鹿踊ししおどり部が取り組んでいる鹿踊は、古くから伝わる一関市周辺の郷土芸能。平成7年、地元の鹿踊保存会の指導を受けながら授業の一環として始まり、平成9年には正式な部活動になりました。踊りは鹿頭ししがしらを頭に被り、ササラと呼ぶ長い腰指しに締め太鼓など15キロもの衣装をつけて、太鼓を叩きながら激しく舞います。その成果は、国内だけではなく、海外へ日本の伝統芸能を発信するという機会にも恵まれています。

Image体育館での練習風景

INFORMATION

岩手県立大東高等学校 鹿踊部の鹿踊が見られます!

Image
「一関市・大東大原水かけ祭り」
(2019年2月11日)に参加予定
問い合わせ先
一関市文化財課/文化財係
〒021-8503 岩手県一関市竹山町7-5
FAX:0191-21-5770

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