第28回 伝統文化ポーラ賞 地域賞

北海道・東北
  • 大館曲ワッパ協同組合(おおだてまげわっぱきょうどうくみあい)
  • [ 理事長:伊藤 國弘 ]
  • 秋田県
「大館曲げわっぱの継承・振興」
国指定の伝統工芸品である大館曲げわっぱは、きこりが柾目の杉で曲げ物の器を作ったことが始まりである。藩政時代に大館城主・佐竹西家が領内の豊富な秋田杉の存在に着目し、藩の窮状を打開するために、武士の内職として奨励し発展したといわれている。江戸時代末期から近代にかけて多くの職人たちがその技法を継承してきたが、一時期プラスチックやアルミなどに押され、また原材料の減少も伴い他の産業への転業も相次いだ。そうした中、昭和54年には伝統の工芸品を残そうと大館曲ワッパ協同組合が設立された。伝統の美を損なうことなく、新たな技法や現代感覚の意匠も取り入れ、広くその価値の普及に努めている。また市内の児童や生徒が伝統工芸品に慣れ親しむよう体験教室や出前授業を開催するとともに、職人の育成のため伝統工芸士の認定試験を行なうなど、次世代への継承も日々続けている。平成15年には、関係機関と「曲げわっぱの森」協定を締結、枯渇する天然秋田杉の代替材となる高齢人工秋田スギを守り育てながら、木の文化の普及や森林環境の教育も実施するなど、その貢献は誠に多大である。
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