第29回 伝統文化ポーラ賞 優秀賞

  • 川瀬 順輔(かわせ じゅんすけ)
  • 73歳
  • 東京都
「尺八の演奏・伝承」
川瀬 順輔さんは、琴古流尺八宗家の竹友社の始祖である初世 川瀬 順輔氏と九州系地歌箏曲家の川瀬里子さんを祖父母にもち、二世 順輔氏より尺八の手ほどきを受け、10才で初舞台を踏んだ。昭和29年より松竹歌舞伎邦楽部に籍を置き、昭和53年 三世 川瀬 順輔を襲名、宗家竹友社社主となった。
その尺八演奏は、伝承され磨きあげられた技法に川瀬 順輔さんの新たなる技巧が加えられ、その音色はまさに哀しくまた力強く、聴く側も息をのむほどの深い感動を与えている。昭和56年には、「川瀬 順輔『玄』」の演奏会で文化庁芸術祭の優秀賞を受賞するなどそのひたむきに取り組む姿勢への評価はまことに多大である。
さらに、尺八の無限の可能性を探求し、歌舞伎音楽での作曲や編曲も数多く手掛け、カセットの「伝統の韻」や琴古流尺八全集「尺八の美学」なども発表。
また、海外を含め千名を超える門人の尺八技術の向上、指導者の育成を40年に亘り取り組むなど広く尺八文化の普及に大きく寄与するとともに、近年では日本三曲協会においても常任理事としても活躍するなど、次世代への継承は日々続いている。
close