第29回 伝統文化ポーラ賞 奨励賞

  • 杵屋 巳吉(きねや みきち)
  • 43歳
  • 東京都
「歌舞伎音楽(長唄三味線)の演奏・伝承」
長唄三味線方である杵屋 巳吉さんは、昭和57年、人間国宝 七代目 杵屋 巳太郎氏に入門。昭和59年9月に二代目 杵屋 巳吉を襲名した。同年10月には、尾上菊五郎劇団音楽部に入部、歌舞伎座「玉藻前雲居晴衣(たまものまえくもいのはれぎぬ)」の出囃子にて初出勤。平成3年には国立劇場にて黒御簾(くろみす)で演奏する際の指揮者に相当する舞台師を勤めるなどその才能は一層磨かれた。
その後、平成6年には(社)全国公立文化施設協会(公文協)巡業の歌舞伎舞踊「廓三番叟(くるわさんばそう)」出囃子で初めての立三味線を勤めるなど、歌舞伎長唄三味線音楽の伝承者としてその期待は大きく膨らんだ。
さらに、長唄の古曲や稀曲の伝承に努めると共に、歌舞伎長唄、黒御簾音楽の作曲や編曲にも励み、平成19年には歌舞伎「信濃路紅葉鬼揃」の作曲を担当、また(独)日本芸術文化振興会歌舞伎長唄・囃子養成課の講師をつとめ、菊五郎劇団音楽部若手演奏家の指導にも熱意を注いでいる。
平成20年1月、国立劇場特別賞を受賞するなど杵屋巳吉さんは、今まさに旬の輝きを放っている。
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