第29回 伝統文化ポーラ賞 地域賞

  • 伊波 貞子(いは さだこ)
  • 88歳
  • 沖縄県
「伊波メンサー織の制作・伝承」
伊波メンサー織は、身近にある木や竹の棒でつくられた織り具を使い、織りながら前へ進んでいく独特の技法が特徴で、織物の歴史を探る上でも非常に貴重なものと言われている。昭和58年旧石川市(現うるま市)民俗文化財に指定、その織物は、色彩や紋様には派手さはないものの素朴さの中にも深い味わいがある小幅な帯が多い。
伊波 貞子さんは、定年退職するまで、沖縄県の生活改良普及員として地域の人々の生活向上を目指し歩んできた。その後は昔、高等学校で被服を学び、織りに関する知識や経験が豊富であったことから、沖縄中部のうるま市石川伊波に伝わるこの伊波メンサー織にその生涯を捧げることになる。
技能保持者であった伊波カマドさんより技術指導を受け、その技術の習得に励み、平成10年には、旧石川市の伊波メンサー織の技能保持者に認定。同年後継者の育成と技術の保存を図るために自宅敷地を提供して、メンサー織の作業所を開設、次世代への継承に更なる展開をみせた。
平成19年には沖縄県工芸士に認定されるなど、ますます意気軒昂で、その美しさを次代に伝えている。
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