第30回 伝統文化ポーラ賞 地域賞

  • 五所川原立佞武多運営委員会
    (ごしょがわらたちねぷたうんえいいいんかい)
  • 青森県
「五所川原立佞武多の保存・振興」
ビルの高さに匹敵する巨大ねぷたがゆっくりと市中心街を練り歩く。「ヤッテマレ!ヤッテマレ!」の威勢のいい掛け声とお囃子が行きかう。五所川原立佞武多は毎年100万人を超える人出でにぎわう夏祭りである。巨大ねぷたは明治・大正期に運行された記録が残っているが、電線の普及によりいつしか姿を消し、市民の記憶から忘れ去られようとしていた。平成8年、図書館の古ぼけたモノクロ写真に残された巨大ねぷたの姿に心を奪われた若者たちが、写真を頼りに設計図を作成、岩木川の河川敷で復元作業を始める。資金不足・人手不足の懸念はあったが、新聞やマスコミの報道、河川敷で日毎にかたちになっていくねぷたの姿に感銘を受けた市民の募金や協力が増え、80年ぶりに「武者」が完成した。「立佞武多」と命名されたねぷたは、五所川原市の肝いりにより平成10年から毎年8月運行されることになる。同時に東京ドームでの展示、「日本のまつり」への出展による全国的な知名度の向上、常設展示の「立佞武多の館」も完成し、地盤沈下に悩む地元商業界の起爆剤ともなった。囃子の団体は住民が自主的に運営。祭は市や商工会議所、観光協会、各運行団体等でつくる委員会が運営、今や市民の最大の誇りとなった。
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