第30回 伝統文化ポーラ賞 地域賞

「花鳥の塔」平成15年いなみ国際木彫刻キャンプ'03にて共同制作

  • 井波彫刻協同組合(いなみちょうこくきょうどうくみあい)富山県
「井波彫刻の伝承・振興」
江戸中期、焼失した井波別院瑞泉寺の再建に際し井波町の大工4人が京都本願寺の御用彫刻師から技術を習ったことに始まる井波彫刻の歴史。瑞泉寺の山門や勅使門などに見られる彫刻の深さと曲線の躍動美を創造したその卓越した技術・技法は240年の時とともに井波彫刻として脈々として受け継がれ、井波彫刻師は全国各地の神社仏閣をはじめ、曳山や山車など幅広い分野の彫刻にその妙技をふるい民俗文化を支えてきた。協同組合は井波彫刻の普及・振興を図るため「井波彫刻総合会館」を開館し総合展示する他、彫刻技術をより幅広く、身近なものにも活かすべく様々な試みに取組む一方、先人の彫刻下絵の収集保存や彫刻歴史の記録など幅広い活動を行なっている。また後継者育成の「井波彫刻工芸高等職業訓練校」を設立、管理運営しているが、世襲に限らず全国から弟子を受入れて「荒落し」、「荒彫り」、「仕上げ彫り」など200種類以上の鑿や彫刻刀を駆使する彫刻技術の指導・伝授に尽力しており、そこで学んだ弟子は各地に戻り彫刻制作に励んでいる。いまや日本の伝統彫刻の習得拠点として木彫刻文化の伝承に大きな役割を担う井波彫刻。伝統の美が息づく木彫の里は今日も鑿を打つ音が響いている。
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