第31回 伝統文化ポーラ賞 地域賞

曳山上に設けられた三畳ほどの舞台で、小学生による歌舞伎芝居を上演する。西町、中町、東と三本の曳山のうちの中町曳山。平成22年の演目は鎌倉三代記・三浦別れの段。

  • 砺波子供歌舞伎曳山振興会
    (となみこどもかぶきひきやましんこうかい)
  • 富山県
「砺波子供歌舞伎の保存・伝承」
「出町(砺波市の前身)子ども歌舞伎曳山行事」は毎年出町神明宮の春季祭礼に五穀豊穣を祈って奉納される子供歌舞伎で、永年となみ野に春を告げる風物詩として親しまれている(平成6年富山県無形民俗文化財に指定)。その沿革は天明年間に始まり、天明9年(1789年)に西町曳山車が建造され、後に中町・東が造られ、現在3基が春祭りに曳き出されている。曳山上の舞台で子供歌舞伎を定期的に行うのは全国でも6箇所のみと数少なく、衣裳やかつらを自前で準備しているのは出町だけである。第二次大戦中一時途絶え昭和21年に復活するが、師匠の高齢化、資金難などの継続危機の中、昭和35年に子供歌舞伎曳山車保存会(砺波子供歌舞伎曳山振興会前身)が結成された。振興会では、東京国立劇場指導者の竹本素八師匠、大阪文楽の竹本彩春師匠を招いて、子供歌舞伎では欠かせない浄瑠璃研磨、三味線教室の開催、子供たちへの演技指導など後継者育成に尽力している。なかでも子供三味線教室は毎年新しい受講者があり、春祭りの「三基曳き揃え」の時には、小・中・高校生が三台の曳山の上で「連れ弾き」をするなど大きな成果をあげている。平成10年より5年の歳月をかけて3基の曳山車の大規模な補修修復を実施し、砺波子供歌舞伎の次世代への保存・伝承への多大な貢献をしている。
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