第32回 伝統文化ポーラ賞 地域賞

2007年9月の例祭における曲獅子の様子。
雌雄二頭の獅子が大自然の中で狂喜乱舞する姿を表すため、曲芸の限りを尽くす。

  • 数河獅子保存会(すごうじしほぞんかい)
  • 岐阜県
数河獅子の保存・伝承
 数河獅子は、毎年9月5日に行われる飛騨市古川町数河地区の地元神社の例祭で奉納される民俗芸能で、大宝年間(700年頃)、新羅の僧・隆観がこの地に伝えたと言われている。
昭和30年岐阜県重要無形民俗文化財への指定を経て、数河獅子保存会は昭和45年に設立され、現在約30名の会員が所属し活動を行っている。
 獅子舞は、「曲獅子」、「天狗獅子」、「金蔵獅子」の三段から構成されている。一段目の「曲獅子」は雌雄二匹の獅子が大自然を相手に狂気乱舞する姿を現した舞いで、勇壮で躍動的な獅子舞である。二段目の「天狗獅子」は、獅子・天狗・猿・熊の踊りで、ズワエと呼ぶ長い竿を持った猿に釣られた獅子が狂い、それに怒った天狗が獅子を倒す物語である。三段目の「金蔵獅子」は、獅子を追い払い退治しようとする金蔵が、ヒョットコ、オカメと奮闘する舞いである。それぞれの段に見応えがあり、三段全体で見飽きることのない獅子舞となっている。
 本来、神社で奉納される獅子舞であるが、近年では地元イベント、さらに県内外および海外においての公演活動にも積極的に参加し、飛騨地区の伝統文化の普及活動に広く貢献し、数々の表彰、感謝状を受け、平成21年には地域伝統文化功労者表彰を受賞している。
 後継者の確保とその育成に努めつつ、地域の伝統芸能の保存継承を続けるとともに、海外に向けた民俗文化の普及に尽力しており、保存会の活動は地域の活性化にも大きく貢献している。
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