第32回 伝統文化ポーラ賞 地域賞

平成24年7月24日撮影
経糸巻き込み

  • 新里 玲子(しんざと れいこ)
  • 昭和23年生まれ
  • 沖縄県
宮古上布の制作・振興
 宮古上布は、苧麻を原料とする麻織物で、15世紀ごろから織られていたと考えられており、1583年琉球の王に献上された「綾錆布」が歴史に残る最初のものである。
 昭和47年新里さんが下地恵康宮古上布工場へ入門した当時は、緻密な紺十字絣一色の宮古上布であった。そのような中で「宮古島の海が織りたい」、「宮古上布は何故一色なのか」という思いから歴史をひもとく作業を始め、琉球王朝時の御絵図にみられる彩り豊かな宮古上布の存在を知ることとなり、昭和50年下地さんの工房を辞め独り立ちし、島の植物染料による色上布を織り始めた。
 新里さんはかつての宮古上布の姿に新たな可能性を感じ、研究を重ね現代の宮古上布として道を拓いてきた。
 その間にのびやかな色上布の作風を確立し、平成7年日本伝統工芸染織展「日本経済新聞社賞」受賞など県内外の公募展で入賞する等、高い評価を得ており、平成23年には日本伝統工芸展「奨励賞」を受賞した。
 現在、昭和53年国の重要無形文化財に認定された「宮古上布保持団体」の代表を務め、後進の指導育成、伝統技法の調査研究や復元事業等、会員の技の練磨、資質向上に尽力しており、宮古上布の継承発展に欠かせない存在である。
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