第35回 伝統文化ポーラ賞 地域賞

平成24年11月11日
「第27回国民文化祭・とくしま2012
つるぎの里文化祭」

  • 一宇雨乞い踊り保存会(いちうあまごいおどりほぞんかい)
  • 昭和43年設立
  • 徳島県
一宇雨乞い踊りの保存・伝承
「一宇雨乞い踊り」は徳島県美馬郡つるぎ町旧一宇村に伝わる雨乞い祈願の踊りである。全国各地に見られる太鼓踊の流れを汲み、素朴ながらお囃子や大きな飾りのついた笠で勇壮に踊られる。
一宇村は四国山地の剣山北麓に位置する、標高1,500メートル級の山々に囲まれた山村。急斜面に作られた畑は日照りの影響を受けやすく、干天が続いて水不足になる度に、人々は氏神の社に集まり、龍神や水神に祈願するために踊った。現存する太鼓に文化11年(1814)の銘があることから、200年ほど前にはすでに踊られていたことが分かっている。こうして、雨乞い踊りの儀式は神仏に祈願する重要な「村祈祷」の行事として伝承されてきた。
踊りは、ほら貝、鉦、太鼓、笠、幟持ち、唄の20人前後で構成される。中でも特徴的なのは、重さ約15kgの巨大な太鼓と、直径2mほどの団扇状の笠と呼ぶ頭上の飾り。「道行」という入場行進から始まり、その後、鉦・ほら貝・太鼓に合わせて「呼べ、飛べ、竜王よ、水たんもれ、水神よ」とかけ声とともにステップを踏んで踊る。
村の行事として伝承してきた踊りは、戦争の影響や、のちに水道施設の整備が進んだことで、大正9年を最後に休止してしまう。しかし、昭和43年の明治百年を機に、村の有志が「一宇村雨乞い踊り保存会」を結成、古老から踊りを習得して復活。昭和48年には徳島県無形民俗文化財に指定された。
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