第35回 伝統文化ポーラ賞 地域賞

平成26年8月25日(旧暦8月1日八朔の祭)、氏神様に奉納

  • 下水流臼太鼓踊保存会(しもずるうすだいこおどりほぞんかい)
  • 昭和4年頃設立
  • 宮崎県
下水流臼太鼓踊の保存・伝承
宮崎県西都市穂北の下水流地区に伝わる太鼓踊の一種。この太鼓踊りは九州から沖縄地方にかけて広く伝わっており、衣装と臼形の太鼓を身につけて隊を組んで移動しながら踊る。その起源は古く、安土桃山時代の豊臣秀吉の朝鮮半島出兵のとき、加藤清正が敵を油断させるために踊った戦術に由来するとされる。それが庶民の暮らしの中で念仏踊りとなり、水難や火よけ、五穀豊穣を願う踊りとなったという。なかでも下水流臼太鼓踊は、「背負いもの」と呼ぶ幟(のぼり)をつけて華麗さを競う風流太鼓踊りの一種として、民俗造形的にも貴重なものとしても評価を受けている。
その特徴ある幟は、竹竿3本に白、赤、青の和紙と布で作った花房を下げた高さ3.3m、重さ15kgにもなる巨大なもの。鉦(かね)4人、太鼓16人、唄4人の男性24人が一組となり、鮮やかな色彩の幟を揺らしながら躍動的に踊る様は見る者を魅了する。
旧暦の8月1日(八朔の節句)には、五穀豊穣・水難・無事息災の祈願を込めて南方神社や一ツ瀬川原、地区公民館にも奉納している。
昭和37年4月に宮崎県無形民俗文化財として指定、また昭和46年11月に国選択無形の民俗文化財に選択された。南国色豊かな装いと、躍動感溢れる唄・踊りが評価され、これまでに東京オリンピック、沖縄海洋博、つくば万博、北京オリンピックプレ中国公演など、国際的なイベントでも日本を代表する伝統芸能のひとつとして披露されてきた。
下水流臼太鼓踊は、古くから長男への世襲制をとってきたが、最近では後継者不足が問題となっている。保存会では、地元の穂北中学校で講演や技術指導を行うなどして、郷土芸能を保存継承していくためにも積極的に取り組んでいる。
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